月曜日, 6月 29, 2009

辛苦了/お疲れさまでした

中国語の発音は、ローマ字で表音化した拼音(ピンイン)で表記される。
したがって『辛苦了』は、拼音では「xin ku le」、これを日本語のカタカナで読むならば「シン・クー・ラ」である。
日本語でも「辛苦」という言葉があって、「しんく」と発音する。
手元の広辞林(三省堂)によれば「苦しみ。難儀。心配」とある。
私たちより前の世代、かつて大戦中の国では「艱難辛苦(かんなんしんく)」と言うような言葉が使われたと聞く。苦しい現実がたくさんある今の世でも、「辛苦」という言葉は一般的には使われない、それほど重苦しい意味と響きを持つ。
中国語の『辛苦』は「苦労である」「骨が折れる」などの意味があり、講座が終わった時などに「ご苦労さま」「お疲れさま」という意味で「シン・クー・ラ」と挨拶して、お互いの労をねぎらう言葉である。
もともと日本と中国は漢字を母国語とする。
まさに『辛苦』などは発音も意味も日本語に似ている代表例であり、中国語を習い始めた頃は「漢字」から来る“感じ”で、中国語はなじみ易いと思ったのだが、やがて発音の難しさに苦労するところとなり、私にとっては、その壁が大きく立ちはだかったと実感したのが、きょう受験した中国語検定だった。
“完敗”の様相だが、却ってさっぱりした気分になった。
その壁を遥かに見上げている自分を、はっきり知ることが出来ただけでも受験した甲斐があった。
帰宅したら家族が「シン・クー・ラ」と迎えてくれた。
今や我が家の日常語になっているカタカナ語なのだが、ホッとすると同時に、きょうは、ハッと、この言葉の意味を振り返っていた。
そうだ、私など、まだまだ「辛苦」が足りないのだ。
壁の向こうに何としてでも行ってみたい。
また壁に向かうぞ。

1 件のコメント:

H.B さんのコメント...

真的是「辛苦了」、MTYsama。
我相信你所付出的努力没有「白费」、相信你一定会达到自己的目标的。
中文和日文的共同点和异议点、也许是你今后从事与中文有关工作的一个关键的地方。