安来市広瀬町布部の加納美術館を訪ねた。
日本有数の備前焼コレクションと、美術館創設者の父で画家であり、布部村長でもあった
加納莞蕾(かんらい)(1904~1977)を顕彰する美術館としても知られる。
莞蕾の娘・佳世子さんの案内で鑑賞した。
中でも強く印象に残ったのが『世界平和を求め続けた画家』という莞蕾の存在。従軍画家として中国にも渡り、終戦で帰国後、フィリピンに戦犯として収容されていた日本兵108名の釈放助命嘆願活動を続け、強い信念と誠意で遂に当時のキリノ大統領を動かすに至ったという事実だった。
領土問題が再び懸念される今日だけに、「このような平和への努力を無視した言動があってはならない」と、嘆願の原稿資料の展示ケースを前に佳世子さんは切々と語ってくださった。
本館を出て、大きな鯉が泳ぐ池を眺め、別館(莞蕾館)に向かう(左側の建物)。
「癒しの空間、くつろげる美術館」のキャッチフレーズ通り、山間の静かな佇まいは時間が経つのも忘れさせた。
火曜日, 10月 23, 2012
月曜日, 10月 08, 2012
金曜日, 10月 05, 2012
岩田耕 油彩画展
ご本人と、中国の少数民族を描いた『土家族の三人娘』(F20)
『本郷代満(しろみて)』(P8)
代掻(しろか)きの代が満(みつ)ると書く。田植えが始まり、満々と水の張った水田の姿は、
農家にとって最も満たされた気持ちになる時という意味らしい。題名にも感心させられた。
『錦の高平山』(P15)
上の絵と同じく、彼の住む古里の秋景。
友人である広瀬町下山佐の岩田さんが4年ぶりに油彩画展を開いた。
中国、ロシア、イタリアの風景など 「描いてみたいものを描いた」という50点を展覧。
外国もさりながら、自ら耕作に勤しむ彼ならではの、古里そのものの風景が私は気に入った。
行けたら、あなたも鑑賞ください。9日まで、殿町のタウンプラザで。
木曜日, 10月 04, 2012
古事記1300年
出発時の雨はどこへやら秋日和となった3日、一行で神話博を訪れ、久しぶり歴博に入館した。
昭和59年(1984)に神庭荒神谷から出土した358本の銅剣(国宝)の輝き、平成12年(2000)出雲大社の巨大柱跡発掘によって復元された高さ48.4mの高層神殿の模型展示に、改めて目を引き付けられた。
荒神谷に続いて平成8年(1996)には加茂岩倉から大量の銅鐸(国宝)が出土し、ついに「神話の国」は、実在した「古代出雲王国」の存在を物語るものであることが裏付けられた。
いずれも発掘当時、長い行列の中を現地見学した思い出が熱くよみがえる。
そして古事記1300年~神話は生きている。
(写真はいずれも歴博の展示から)
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