土曜日, 11月 02, 2013

越国の奴奈川姫

11月3日は旧暦10月1日、つまり出雲国は今月が神在月の”本番”となる。
イザナミノミコトを正中殿の御祭神とする佐太神社には、八百万の神々が母神を偲び
参集されると伝える「お忌祭(いみまつり)」がある。いよいよ寒風の時期だ。
先月下旬、新潟県の糸魚川へ旅し、当時の越(高志)(こし)の国に出雲の勢力が
及んでいたことを伝える遺跡が数多くあることを見聞した。
その代表例がオオクニヌシ(オオナモチ)が求婚したヒスイの女神、奴奈川(ヌナカワ)
姫とのラブロマンス。糸魚川の駅に近く、日本海の夕日に向かって、彼方の出雲から
来るオオクニヌシを待つ姫の像が立っている。
姫にすがりつくのは二人の御子で、後に出雲の国譲りに反対して天つ神と戦って敗れ
たタケミナカタ(建御名方命)だという。生きのびたタケミナカタは諏訪大社の神となる。
諏訪大社と言えば「御柱」という祭りがあるが、出雲大社でも11月10日に出雲国風土記
「高層神殿」追体験事業として「巨木の柱立て」が行われる。
古代出雲と各地の強い結びつきに思いを馳せた旅であった。

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