金曜日, 3月 14, 2008

日本的古诗

「日本の漢詩」を探していたら、[関西吟詩文化協会の漢詩紹介]というページに次の一首があり、ちょっと気に入ったので紹介します。
福澤諭吉(1834~1901)の作です。

    惜  花            花を惜しむ 

半 生 行 路 苦 辛 身 /半生の行路 苦辛の身 

幾 度 迎 春 還 送 春 /幾たびか春を迎え また春を送る

節 物 怱 怱 留 不 止 /せつぶつ そうそうとして留むれども
                   止まず
惜 花 人 是 戴 霜 人 /花を惜しむの人は これ 
                   霜をいただくの人

【意】今まで歩んで来たあとを振り返ってみれば、苦辛の連続であった/ その間、何回、春がめぐって来たことだろうか/ 四季折々の景色の移り変わりは早く、ひきとめることもできない /ようやく花を賞(め)で、楽しむことのできる身になったが、すでに白髪の老人になってしまった/
【注】節物=四季折々の景色(ここでは春の花の咲く季節のこと)。 怱怱=日時の慌しく過ぎ行くこと。 霜戴人=髪に白毛の混じっている老人のこと。
   

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